仮想通貨(暗号資産)の国民生活センターに寄せられたトラブル事例まとめ

仮想通貨(暗号資産)の国民生活センターに寄せられたトラブル事例まとめ

仮想通貨(暗号資産)が身近になった今、トラブルも急増しています。今回は仮想通貨のトラブルにはどんなものがあるのか、国民生活センターに寄せられた実際にあったトラブル事例をベースに、消費者庁、金融庁、警察庁からの注意喚起されている内容についても紹介したいと思います。

目次

仮想通貨(暗号資産)のトラブルが発生したらどこに相談すればよい?

仮想通貨関係でトラブルにあった時に、どこに相談すればよいのかも知っておくと、いざトラブルに見舞われた時にパニックにならず対処が出来ると思います。

金融サービス利用者相談室

金融サービス利用者相談室とは金融庁が行っているサービスで暗号資産のトラブルはもちろん、自前に相談することもできるので、何か疑問に思ったことは行動をする前に一度問い合わせてみるのが良いと思います。

受付方法は2022年4月現在4つ(電話、FAX、WEB、文章)の方法があります。

電話

受付時間 平日10時~17時
電話番号 0570-016811(IP電話からは03-5251-6811

事前相談については、0570-016812(IP電話からは03-5251-6812

FAX

24時間受付 ファックス番号:03-3506-6699

WEBサイト

24時間受付 ウェブサイトからの受付:こちらをクリックして下さい。

文章

宛先:〒100-8967 東京都千代田区霞が関3-2-1 中央合同庁舎第7号館

消費者ホットライン

消費者ホットラインは消費者ホットラインは、全国共通の電話番号「188」で、地方公共団体が設置している身近な消費生活相談窓口を案内してもらえるサービスです。消費者庁のサービスの一つなので安心して下さい。

住んでる場所の相談窓口を知りたい人は188で簡単に繋がりますのでメモの準備をしてTELしてください。

警察相談専用電話 #9110

犯罪や事故の発生には至ってないけれど、ストーカーやDV・悪質商法など警察に相談したいことがあるときには、警察相談専用電話#9110をご利用ください。全国どこからでも、電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。

事件性があるものは、最初に警察へ相談することが一番だと思います。

投資や利殖をうたう仮想通貨の勧誘トラブル

電話勧誘・訪問販売トラブル

事例1 

インターネットも使っていないのに「今よりも数十倍に値上がりする」と言われて仮想通貨の購入代金を支払った

業者から自宅に「よい商品があるので説明させてほしい」と電話がかかってきたので来訪してもらったところ、担当者から「仮想通貨を買わないか。世界共通の電子マネーで、今後普及すればするほど値上がりする」と勧誘を受けた。


担当者からは「今年末には今よりも数十倍に値上がりする」などと言われたので、購入することにし、契約後に約 300 万円を業者に手渡した。ログイン名やパスワードを作ったが、自分はインターネットを使っていないし、家族にも止められた。業者に返金を求めたが拒否された。不審なので解約して返金してほしい。

事例2

「2~3 年後には 2 倍になる」と言われて仮想通貨の購入代金を支払ったが業者と連絡が取れなくなってしまった

業者から電話があり「仮想通貨を買わないか」と勧誘され、数日後に仮想通貨の説明書が入った封筒が送られて来た。
すると、再び業者から電話があり「説明書は読んでくれたか。今、100 万円分の仮想通貨を買えば 2~3 年後には 2 倍になる」と言われて、その話を信じてしまい、仮想通貨を購入することにした。

その後、業者と近くのファミレスで会うことになり、そこで担当者に 100 万円を渡したところ、「領収書は後日送る」と言われた。しばらくは、仮想通貨の値動きらしき数字の連絡が業者からあったが、最近、連絡先として教えられた電話番号にかけてもつながらなくなってしまった。どうしたらよいか。

事例3

「元本割れの心配もない」と言われて仮想通貨の意味もわからず購入代金を支払った

業者から利殖に関する電話勧誘を数回受けた後に、担当者が来訪してきて「仮想通貨を 100万円分購入すれば、1 年後に 105 万円になる。元本割れの心配もない」と熱心に勧められた。

「元本割れがないならよい」と思い「投資してみる」と伝えたら、契約書などの書面を渡され、その後担当者から指定された銀行口座に 100 万円を入金した。

しかし、仮想通貨の意味も、どのような仕組みで配当がつくのかもわからない状態で、高額なお金を支払ったことに不安を感じる。業者の担当者は「1 年間は解約できない」と言っていたが、返金してほしい。

事例4

認知症の父が業者からしつこく勧誘されてよくわからずに仮想通貨の購入代金を支払っていた


介護担当者から連絡があり確認したところ、認知症の父が仮想通貨を購入する契約をしていたようだ。本人に詳細を聞くと、初めに業者からの勧誘電話を受けた後に訪問され、しつこく勧誘されてその場で契約し、約 30 万円の現金を支払ったようだ。父はインターネットを利用しないし、使用することができない仮想通貨をなぜ購入したのか本人もわかっていない。解約して全額を返金してほしい。

劇場型の勧誘トラブル

事例5

別業者から「3 倍以上の値で買い取る」と言われて次々と仮想通貨を購入する代金を支払ったが約束どおりに買い取られない

A 社から仮想通貨のパンフレットが届いた後、仲介業者を名乗る B 社から電話があり、「パンフレットが届いた人しか仮想通貨を買えない。買ってくれたら 3 倍以上の値で買い取る」と言われた。「お金がないから買わない」と断ったら、「何倍にもなるから借金をしてでも買った方がいい」と説得されて信用することにした。

A 社とはファミレスで仮想通貨を購入する契約をして 50 万円を渡し、販売証明書が後日届いた。すると、B 社から再び電話があり、「200 万円分の仮想通貨があれば投資家が買い取る」と言うので、さらに A 社と仮想通貨 150 万円分の契約をして現金を渡した。B 社にすぐに高く買い取ってもらえると信じていたのに買い取ってもらえず、B 社からはさらに「買い取る人がみつからない」などと言って買い増しを勧められた。返金してほしい。

実態不明な投資話に関する相談

事例6

知人から AI(人工知能)を使った仮想通貨の投資を紹介され、1口 25 万円購入すれば何もしなくても月に5万円入るという話だった。

2口買うため 50 万円振り込んだところ、その週に約3万円が振り込まれたので、さらに4口・100 万円分を申し込んだ。しかし、その後配当がなくなった。おかしいと思い事業者に電話したが連絡がとれない。

事例7

友人に「海外の事業者が運営する仮想通貨のマイニングを行うスーパーコンピューターに出資すれば3カ月で元がとれる」「人を紹介すると仮想通貨でマージンが入る」等の話を聞いた。

友人の勧めなので100万円預けることにし、指示されたサイトの登録番号を友人に伝え手続きをしてもらった。毎日作られる仮想通貨が私にも分配されているのはサイトのマイページで確認できるが、とても3カ月で元がとれるとは思えず話が違う。

事例8

知人から海外の事業者を紹介され、権利を買ってお金を払えばトークン(証票)が発行され、仮想通貨を受け取れるICOに参加するよう勧誘された。

その事業者のセミナーでは「4月に仮想通貨の上場を予定しており、早く参加したほうがよい」と説明があり、いい話だと思い約100万円を支払った。ホワイトペーパーはウェブサイトで確認できるが、インターネットなどで事業者の情報を見ると心配になってきた。

仮想通貨交換業者に関する相談

事例9

仮想通貨交換業者に口座を持っている。ある日、パスワード再発行通知、ログイン通知、その後資金の引き出しの通知のメールが続いたため、口座の情報を確認したところ、時価で 280万円分の仮想通貨のほぼすべてが引き出されていた。

一連の手続きは 10 分ほどで行われ、どうすることもできなかった。仮想通貨交換業者に被害にあったことを申し出たところ、その仮想通貨交換業者が推奨する二段階認証のセキュリティ設定をしていなかったことを理由に補償を渋られている。

事例10

仮想通貨を購入しようと、ネットバンクから仮想通貨交換業者の自分のウォレット宛てに現金10万円を振り込んだ。振り込みの際には7桁のアカウントIDに続けて自分の名前を入力することが必要だが、その後入金が確認できなかった。

仮想通貨交換業者に問い合わせると、アカウントIDが誤っており他人のウォレットに入金されたという。仮想通貨交換業者は入金されたウォレットの所有者に返金するよう促したが返事がないという。

事例11

1週間前に新たに口座開設した仮想通貨交換業者にネットバンクから入金手続きをした。しかし、今日になっても入金が反映されない。これまでに何回か問い合わせのメールを送ったが、自動返信メール以外に返答がない。メールではなく電話で問い合わせをしたい。

投資や利殖をうたう仮想通貨の勧誘トラブルについて気を付ける6つの事

① 仮想通貨交換業の登録業者かどうかを確認すること

②「必ず儲かる」という言葉はうのみにせず、リスクが十分に理解できなければ契約しないでください

③ 仮想通貨の特性や実体、契約内容がよく分からなければ、契約を断ってください

④ 少しでも不安を感じたら、すぐにお近くの消費生活センター等に相談してください

⑤話題性のある用語や仮想通貨に関連性の高いキーワードには気をつける

⑥二段階認証は使うべき

知人からの勧誘、セミナーでの勧誘による仮想通貨の購入トラブル

―「必ず儲もうかる」という言葉は信じないで!―

事例1

知人から「5 倍以上の価値になる」と誘われ仮想通貨を購入したが、約束通りにお金が戻ってこない

金融機関で働いていたという知人に FX 取引を教わろうとしたら、間もなく取引市場がオープンするという仮想通貨を勧められた。「取引市場がオープンすれば、5 倍以上の価値になるので売ったら儲かる」という説明だった。

契約内容はよく分からなかったが、「代理店手数料、仮想通貨購入費用等の合計約 10 万円を支払って欲しい」と言われて、知人の口座に振り込んだ。

しかし、いつになってもお金は戻ってこないし、私には仮想通貨の残高も行方も分からず売り買いもできない。この仮想通貨をインターネットで検索すると、「最近取引市場がオープンになった」という書き込みもあるが、確かめようもないし、業者の連絡先もよく分からないので、問い合わせることができない。関係性を崩したくないので、知人には聞きたくない。どうすればよいか。

事例2

知人から「半年で価格が 3 倍になり、販売元が全て買い取る」と言われて仮想通貨を購入したが、言われたとおりに買い取ってもらえない

半年前、喫茶店に友人から呼び出され、その友人の知人から「ある会社の仮想通貨に投資すれば半年で価格が 3 倍くらいになる。一定期間内に売却の場合は、会社が全て買い上げる」と、仮想通貨の購入を勧められた。

その際、第三者を紹介すると利益が得られるとも言われたが私は紹介していない。申し込む場合は、インターネット上で手続きするように説明されていたので、4 カ月前に自分で申し込んだ。

仮想通貨の購入代金約 200 万円を販売業者の銀行口座に振り込み、後日、注文確認メールが届いた。契約書面等は何ももらっていない。

購入直後、販売業者の買い取り期間内にインターネット上で売却しようとしたが売却できなかった。販売業者に売却できないと申告したが対応を拒否された。当初の説明では「会社が全て買い取る」と言っていたのに納得できない。

現在、インターネット上で確認すると、仮想通貨の残高があるが多数の売り注文に対して買い注文がなく売れない状態だ。約束通りに販売業者に全額買い取ってもらうか、せめて支払ったお金を返して欲しい。

事例3

セミナーに参加し、「1 日 1%の配当がつく」と言われて仮想通貨を預けたが、説明通りに出金できない

副業情報に関するメールマガジンを購読していた。そこで紹介されていたセミナーに参加したところ、「仮想通貨を購入して、ある海外業者に預けると 1 日 1%の配当がつく。預けた日から 20 日経過すれば、いつでも出金できる」と説明され、契約することにした。

紹介された海外業者のサイトが英語で書かれていたので、会場で、セミナーの担当者に入力してもらい、サイトに無料登録の手続きをした。帰宅後、インターネット上で別の仮想通貨業者から仮想通貨を約 150 万円分購入し、その海外業者に購入した仮想通貨を預けた。

20日経過したので、海外業者に出金したいと連絡したところ、出金できないとの返事が届いた。そこで、セミナーを主催した業者に連絡したところ、「現在、入金希望者と出金希望者のバランスが悪く、出金を待っている人が多くいる。そのため出金には時間がかかる」と言われた。当初の説明と異なり不審に思う。早く出金したいが、どうすればよいか。

知人からの勧誘、セミナーでの勧誘による仮想通貨の購入トラブルについて気を付ける3つの事

① 「将来必ず値上がりする」などと説明されてもうのみにせず、リスクが十分に理解できなければ契約しないでください

② 契約するつもりがなければはっきりと断ってください

③ 「仮想通貨を代わりに買ってくれれば高値で買い取る」などといった不審な電話はすぐに切ってください

④ すぐに消費生活センターに相談しましょう

消費者庁、金融庁、警察庁からの注意喚起

暗号資産(仮想通貨)を保有する人が増えるのと比例して詐欺による被害も増えています。

4つの典型的な詐欺に注意してください。

1つ セミナーやSNSを通じて「絶対儲かる」等と持ち掛けられ、投資したが返金されないし出金も出来なくなる

2つ 投資して儲かっても、出金する時に追加費用を請求されトラブルに

3つ 海外の無登録業者が国内の消費者を勧誘し投資させるが、その後連絡がとれずトラブルに

4つ 出会い系サイトマッチングアプリで知り合った人に暗号資産投資を勧められ、入金したが返金されない、出金できない、連絡がつかなくなる等のトラブルに

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